陶芸家気分〜焼成編〜
前回のブログ記事で成形したオーブン陶土達の続きです。
少し乾燥したところでレース模様にしたかった小皿だけ先に手を加えました。
オーブン陶土の宣伝ページで拝見したやり方で、レースペーパーを乗せてから他の色を塗って剥がすという方法。
薄めた『ろくろ』のドベでやってみましたが細かい石でツブツブになり結構難しい…
そして水分量が多かったのか、ドベの茶色い色の滲みがうっすら。
実は既に一度やり直しているので、今回はこのまま進めてみます。
約一週間、雨の日もあったので念のため表記より長く乾燥させました。
ずらりと並んだ中には新顔もちらほら…。
実は陶土がまだまだ残っていたので、あれから幾つか増やしていました。
高めキャンドルスタンド、エッグスタンドにしたかったお椀、ネモフィラ型小皿、丸型アロマストーン、
それとラベンダー型アロマストーンと、ミール皿に乗せたら面白いかなとカボションも。
高めキャンドルスタンドは悩んだ結果、焼きムラ対策にこんなパーツの組み合わせで作ってみました。
なので裏返すと前回成形したキャンドルスタンドより底が深め。
その分ドベの箇所が多いのできちんと焼けるか不安ですが、こちらはまだ乾燥待ちなので完成し次第ブログに載せようと思います。
今回焼くのはこのメンバー!
大きさに差があるので160℃組と170℃組の2パターンに分けて早速焼いていきます。
焼かれるくまたち…と見ていたら早々にヒビ割れているものが…!
めげずに全て焼き終わりました。
所々ヒビは防げず。
一番不安だったドベ部分は問題無く、白い部分だけが割れていたので化粧土の塗り方に問題があったようです。
絵の具に近い感覚で水で薄めて使ってしまったので、その多めの水分がベースの陶土にも染みてしまったかな?と考えています。
化粧土を塗った部分が所々茶色くなっているのもベースの『ろくろ』の色が滲んでいて、それが焼いた事で浮き出てしまったように見えるのでこの説が濃厚だと思うのですが、真相はいかに…。
一先ず、見える部分にしか化粧土を塗らなかった己の雑さのお陰で内側のヒビは免れたので、このまま使ってみることにします。
キャンドルスタンドは良いとして、ミルクピッチャーはどうか漏れませんように…!
焼成後は乾燥前の陶土と近い色になると書かれていましたが、乾燥後とこうして比べると確かに随分雰囲気が変わります。
因みにこちらのラベンダー型アロマストーンはオイルが染み込むようにコート剤を塗らないのでこれで完成!
それ以外の物はここからアクリル絵の具を使った色付けやコート剤塗りをします。
化粧土を塗った物はヒビが目立たないように再びヤスリで整えてから、滲んだ茶色を抑えるようにアクリル絵の具でうっすら白を乗せてみました。
くまやカボションもカラーに。
アクリル絵の具が乾いたらコート剤を塗ります。
全面塗り終わってツルツル。
乾く前にひっくり返してしまい、垂れた液が下で固まり色が剥がれてしまった物もしばしば。
めげずにしっかり乾燥させて、再び焼けば…
遂に完成です!
液垂れでコート剤が厚めについていた部分が茶色く焦げたような色になったりもしましたが、何はともあれ完成したもののお披露目といきましょう。
- 何か明かしていなかった謎のアイテム
実はこちら…
シーリングスタンプを作りたかったのです!
そもそものシーリングスタンプが下手なので何とも言えませんが、想像以上にきちんと図柄が出ました。
熱に耐性があり、コート剤で艶も出せ、好きな形にできる、と知って一番最初にもしやと考えたのがシーリングスタンプだったので大成功の出来です。
- アンティーク風くまの手ペーパーウェイト
もっちゃりとした手が紙を押さえてくれる姿は我ながらなかなかの癒し効果。
こだわりの肉球側はアクセサリーを乗せてもオシャレですが、何だか『手袋を買いに』という絵本を思い出して手袋を渡したくなってしまう雰囲気です。
- 箸置き
こうして並べると催眠術にかかる途中の残像のよう…。
土台が暗い色なのでアクリル絵の具のみで白を塗るのは大分ムラが出てしまいましたが、瞳の青の綺麗さは間違いなし!
ほんのりカーブで腹筋を鍛えるポーズをしてもらっているので箸置きとしての機能もバッチリです。
- 食器類とキャンドルスタンド
折角なので一通り洗ってからセットでおやつタイムにしてみました。
あれもこれもお手製とは…感動の光景です。
そして飾り用だなぁと思っていた各取手ですが、乾燥と焼成を経てきちんと実用できる強度になっていました!
漏れも無し!
ただ、強度が不安で注ぎ口をあまり細くしなかったのでとんでもなくミルクが伝う仕様です。
薄々嫌な予感はしていたのでマットを敷いておきましたが正解でした。
実用性は何とも言えませんが気分は盛り上がるので良しとして、自分でこっそり使います。
- 小さいパーツ達
カボションはこんな風にミール皿に乗せたり、そのままアクセサリーパーツをつけても素朴で可愛らしいかも。
歪さはご愛嬌という事で一つ。
小さいくまフェイスはピンバッヂやブローチにしてみるのも面白そうです。
ヤコのオーブン陶土、セット一つで色々遊べて大満足でした。
今回キットに入っていたのは『ろくろ』でしたが、最初から真っ白な作品が作れる『Milk』という陶土もあるようなので気になっておりまして…きちんと使い切れるように作りたいアイデアが集まったらそちらも挑戦してみようかと思います。
途中で書いた通り、今回まだ乾燥中だった分も完成しましたらブログに載せる予定です。
この記事に追記として書き足すか、次回のブログに分けて投稿するかはまだ決めていませんが、その際はまたどこかでお知らせ致しますのでご興味ありましたら是非ご覧下さい。
今回は無かった化粧土なしでの食器類なので焼いた際のヒビ割れや雰囲気などがまた変わってきそうで今から緊張です…。
【追記(10/24)】
完成した食器を使っていて気付いたNGな物が幾つかあったので少しだけ追記にやって参りました。
- 色のつきやすい食べ物(カボチャや人参など)
- 漂白剤系
- 直火に近い高温
この3つは今回作成したような食器では注意が必要そうです。
①色のつきやすい食べ物
色が残り落とせなくなります!
レース模様小皿にカボチャケーキを乗せた際しっかりとカボチャの黄色が着き、通常の食器用洗剤では落とせなくなります。
②漂白剤系
コート剤に染み込みます!
お皿に着いた色を落とす為に漂白剤をスプレーしておいたところ、コート剤に染み込んでしまったのか表面の膜が白っぽくペッタリと柔かくなってしまいました。
なるべく触らないように乾かすことでペタつきは無くなりましたが漂白剤の臭いは残りました。
この上から再びコート剤を塗り重ねれば復活できそうでな気もしますが、一度漂白剤の染みたコート剤をオーブンで焼いても問題ないのかという心配と、焼けたとしても食器として使うには少々不安なので未だ保留にしています。
③直火に近い高温
焦げなのか、茶色く変色します!
食器はコート剤焼成以上の温度や時間は厳禁らしく、注意事項として電子レンジは勿論の他オーブンや直火での使用もできないとホームページに記載があります。
とは言え作品紹介にアロマポットがあったので多少の熱さなら大丈夫だと思いますが、火を消した直後のマッチは流石にダメでした…。
ほんのり茶色…。
溶け垂れたミツロウの温度なら大丈夫でした。